僕の好きなアパレルブランドに「EEL products(イールプロダクツ)」(以下EELイール)というブランドがあります。
2003年に立ち上がったブランドで、ベーシックなアイテムに独自のフィルターを通して、「ありそうでなかった服」を作り続けています。
ブランドの定番で僕も所有しているサクラコートや砂浜デニムは過去に記事にしていて、今も大事に使用しています。
そんなEEL(イール)が先日本を発売しました。
タイトルはズバリ「イールプロダクツEEL<Easy Earl Life>Products」です。
イールプロダクツ EEL〈Easy Earl Life〉Products
- 作者: イールプロダクツ
- 出版社/メーカー: mille books
- 発売日: 2019/05/14
- メディア: 単行本
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今回はこの本のご紹介と、改めてEEL(イール)というブランドについて書いてみます。
好きなブランドが本を出す
ちょっとお話は逸れますが、この本が発売されるって知ってから発売日まで、結構楽しみにしていたんですよね。
自分が好きなブランド、しかも結構好き度でも上位のブランドが本を出す、ってなかなかないこと。
EEL(イール)というブランドは、勿論ファッション好きにはお馴染みかもしれませんが、一般的にすごく知名度があるかと言ったらそこまでないと思います。
それなのに(と言ったら失礼かもしれませんが)本が出る、勿論よくある安価な付録が付いている、ブランドムックなどではありません。
なので、それだけで、僕的にはかなり嬉しいこと。
出版はmille books(ミルブックス)。mille books official web site
こちらの出版社も僕は結構好きで、特にお気に入りは徳島のコーヒー焙煎のお店、「アアルトコーヒー」の庄野さんが書いたこの本。
全くの素人だったのにコーヒー焙煎で自分の居場所作った庄野さん、その庄野さんがフリーランスで生きていくアイデアを書いている本です。これも読みやすくて、オススメ。
話を戻してEEL(イール)の本の、内容と感想をお話します。
イールプロダクツEEL<Early Earl Life>Products/感想 レビュー
こちらの本の内容ですが、大きくわけで2つです。
一つは、創業者である高橋さんの半生とともに、EEL(イール)が軌道に乗るまでのお話。
もう一つは、そんなEEL(イール)がこれからも作り続けたい31アイテムの紹介と解説です。
まずは創業者である高橋さんのお話。
特にデザイン系の専門学校を出ているわけでもないのですが、ファッションが好きという情熱でブランドを立ち上げて、試行錯誤もしながらなんとか軌道に乗せていく様子が書かれています。
欲を言えばもう少し深いお話も書いてあって(例えば具体的な数字とか)、EEL(イール)という会社自体のお話もボリュームがあったら嬉しかったかなあ。
ですが、読みやすい内容でしたよ。
そしてもう一つは、EEL(イール)のアイテムの紹介と解説。というかページ数的にもこちらがメインなのかな。
本の随所にEEL(イール)のアイテムの写真があり、紹介しているアイテムは31種類にもなるのですが、そのアイテム全てを解説しています。
本を出版するにあたって、固有名のあるアイテムを載せるって結構リスクがあると思うんですよね。
特に、ファッションアイテムなんかは流行り廃りが激しいので、ブランドによっては今年のアイテムは来年にはない、なんてこともザラでしょう。
同じように(基本的には)流行り廃りを追いかける雑誌ならまだしも、基本的にはずっと残っていく書籍という形の本で、固有のアイテム載せるということ自体に、EEL(イール)の覚悟というか、本書内でも言及していますが、「これからも作り続けるアイテムなんだ」という意思が伝わってきます。
そして、単純にそのアイテムがどれも良いのですよねえ……。(完全に僕個人の好みですが。)
EEL(イール)のアイテムは、基本的にベーシックなアイテムが多いです。
そこにブランド独自の「ありそうでなかった工夫」を取り入れる、それが唯一無二のアイテムなるという感じ。
例えばブランドの定番の「陶器釦(ボタン)のシャツ」。
ぱっと見はベーシックなブロードシャツですが、良く見るとボタンが陶器になっているシャツです。
ヴィンテージのシャツから着想を得たそうですが、その一捻りだけで特別なアイテムに見えます。
しかも、現在もこのシャツに使うボタンはEEL(イール)のメンバー総出で手作りだそうです、不揃いな形も込みで魅力があるシャツになっています。
もう1つ紹介しますと、こちらはブランドの代表作と言っても良い「サクラコート」。
所謂スプリングコートなのですが、袋縫いをして、中の生地を白にすることで、独特なシルエットと爽やかさが表現できています。
家での洗濯が可能で、洗濯を繰り返すと表地と裏地の伸縮率の違によりフワッとした形になっていくという、経年変化も楽しめるコートです。
どちらのアイテムも元々はベーシックなアイテム。
それに少し工夫を加えて、EEL(イール)でしか表現出来ないアイテムに仕上がっています。
トレンドに流されないアイテムが多いのも特徴ですね。
こんな感じで「語れる」アイテムが31種類紹介されています。
読んだら、もっとEEL(イール)が好きになりました
正直本としては、半分カタログ的な役目もある本なので、すごーく深い、というわけではないのですが、これだけ「語れる」アイテムが多いブランドというのを改めて認識出来ました。
この本を読んで、ますますEEL(イール)のことが好きになりましたね。
ブランドを知らないとなかなか手に取りづらいと思いますが、興味があれば是非読んでみて下さい。
そして、EEL(イール)の製品を是非購入してみてください。
難点は僕の収入だと、EEL(イール)のアイテムはポンポン買えるような価格ではないということ……。(笑)
(すごく高価!というわけでもないですが。)
僕の中では一張羅くらいのブランドなので、これからもチマチマ集めていきたいと思います。
今日はこの辺りで、それでは!